コロナ禍で帰国できずに、、、

こんにちは!

桜も徐々に開花してきましたね。

ただ、季節の変わり目は風邪をひきやすいので、皆さんも気を付けてください!

さて、今日は朝日新聞に掲載されていた技能実習生に関する記事を紹介したいと思います。

以下、記事の抜粋です。

「そのベトナム人男性は昨年10月、東京都内にある出入国在留管理庁の施設でアクリル板越しに記者に一礼した。母国へと強制送還される直前のことだった。技能実習生として来日してから約3年。男性はホッとしたような表情で『やっと帰国できます』と切り出し、日本での体験を語り始めた」

「技術があればベトナムで稼げると思い、仲介業への手数料として約90万円を工面した。ベトナム政府が定める上限額の倍以上だった。半年かけて語学などを学び、2018年春、3年間の予定で来日した。実習先は栃木県内の溶接会社で、住み込みで働いた」

「職場の日本人は丁寧に仕事を教えてくれた。残業や休日勤務はなく、週末は実習生仲間と食事を作るなどして息抜きをした。ただ、手取り約10万円の給料には不満があった」

「『3年間の辛抱』と耐えた。しかし、コロナ禍が希望を打ち砕いた。当初の帰国予定は21年3月だったが、ベトナム政府の厳しい水際対策で日本との空路での往来が制限され、帰国のめどがたたなくなった。そんな中、SNSである投稿を見かけた。『東京で、簡単な高収入の仕事があります』犯罪ではないかと疑ったが、ある考えが頭をよぎった。『違法でも短期間でたくさん稼ぎ、自費で帰国した方がいいのではないか』。21年5月の昼下がり、リュックサック一つで上京した。事前に契約した都内のアパートに着くと、メールでその『仕事』に応募した」

「別のベトナム人名義のキャッシュカードで現金を引き出すよう指示された。翌日、JR新宿駅のコインロッカーからカードを取り出し、コンビニのATMで20万円を引き出した。18万円はロッカーに戻し、残りの2万円が男性の報酬だった」

「長くは続かなかった。警察に逮捕されたのは約2週間後。都内の地下鉄駅近くのコンビニで、警察官の職務質問を受けた。その時、リュックには他人名義のキャッシュカードが約20枚入っていた」

「起訴され、東京地裁で懲役3年執行猶予5年の有罪判決を受け、強制送還されることとなった。『ベトナムに帰ったら、まずお母さんに謝りたい。心配かけてごめんなさいって』。男性は記者にそう繰り返した」

技能実習生に関する事件は後を絶ちません。

技能実習生のほとんどは、語学の研修費や航空チケット代として、母国の仲介者に対して多額の借金をして、来日します。

そして来日した後は手取りも少ない中で、借金の返済と母国にいる家族への送金に充てなければならず、苦しい生活が続いています。

技能実習制度はあくまでも日本人の労働力不足を解消するためのものではなく、国際交流の一環として日本の技術を学んでもらい、母国の発展に役立ててもらうための制度なので、実習生が思うほど給料の見込みは立たないかもしれません。それでも、労働に見合った分の給料は、受け入れ先の会社は支払うべきだと思います。

また、実習生の足元をみて多額の仲介手数料を請求する、悪徳な仲介業者を減らさない限り、今回のような事件は一向に減らないと思います。

日本政府とベトナム政府には、このような悪徳な仲介業者を排除できるような仕組みを、一刻も早く作ってもらいたいですね!

参考資料:「3月19日付け朝日新聞朝刊33面」

筆者:林

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